乗り換えるならどれ?

今回は次回乗り換えるバイクについて、徒然なるままに考えてみようかな。と思います。最初におことわりですが、今日、答えは出ないです。でもこんな時間が楽しかったりします。

このブログを始めて、過去の車両の写真を見返したりしていているうちに、自分はこういうのが好みなんだな。というざっくり3条件が以下の通りです。

1、未舗装路を楽しく走れる車両。

2、旅バイク、所謂ツアラー傾向の車両。

3、単純に見た目が格好良いと思えるか。長く乗るためにはこの3つ目が一番大事かなと。

ただバランス良くこの3つが揃うのは、現実的にはなかなか難しいんですよね。 

昔で言うビッグオフ。今ならアドベンチャーカテゴリーになるんでしょうね。

未舗装路を楽しめるレベルで走ろうと思うと、軽い車体と、アクセル開度に対する反応がある程度鋭い方が自分には乗りやすいし。

ツアラーとしては、適度にどっしりした重さの車体とアクセル開度に対して穏やかに反応してくれるエンジン特性の方が好きです。

格好良いと思えるか。は、自分の主観に過ぎませんが、眺めているだけで走っている様子とかを想像できて楽しくなる感覚というか。

歴代バイクでこの条件に1番近かったのは、KTMの2000年式640アドベンチャーRですね。自分の体格では足つきが厳しくて日常使いできなかったのと、堅牢さ重視でミッションが5速しかない上、1速がハイギヤードなのに5速がローギヤード気味で、スプロケット交換での調整が難しかったのがちょっと残念でしたけど。(元々コンペバイクなので、そこを求めるのは違いますね。)

600ccオーバー(640の表記ですが、実際は625㏄でした。)のカウル付き車で、乾燥重量ながら154kgで61馬力。今、乗っているヴェルシスX250ツアラー(パニアは外してしまっていますが)が車重180kg程度に33馬力であることを思うと、なかなかのアスリートでした。フル加速すると、ジェットコースターの下りの様な感覚を味わえました。

ビッグシングルの鼓動というか振動がなかなか素敵で、シートにどっかり座っているとアイドリング時の振動でも視界が揺れました。加速していくと機関銃を連射しているようなワイルドな感覚に浸れました。むかしむかし10代の頃、JACのUZIサブマシンガンにバレルウエイト2個取り付けて、エアタンクをパワーソースにしてフルオート連射した時の様な鼓動感というか。古くてマニアックな話で分かる方だけ分かってください。

そんな振動だから、当然疲れはするんですよね。35歳のときに高知県の足摺岬まで行った帰り、日程的にその日のうちに三重県の志摩半島まで戻らなくてはならず、ひたすら走り続けたら流石に振動で全身の感覚がマヒしたようになりました。でも心底辛いと感じたのはこの時のみですね。

2年後には山形県の朝日スーパー林道から志摩半島まで1日で下道半分、高速半分の950キロくらい走りましたが、休憩を頻繁に取りながらなら楽しく走り切れました。伊勢西インターを降りる頃にはヘトヘトではありましたけど。こういう舗装路では、ヴェルシスX250の方が楽ですね。

林道とか未舗装路だとこのエンジンが最高に良くて、シングルエンジンの良いところを満喫できました。購入当時のインプレッションとかを見た記憶だと、ビッグシングルの割には高回転型で低速トルクが無いエンジンだ。的なことを書かれていましたが、購入当時の自分の比較対象がジェベル200とTDR250だったこともあり、自分には十分にトルクフルに感じてレスポンスも良くて乗りやすかったですね。

ノーマルタイヤで林道走行中に突然結構なガレ場に出くわしても、アクセルを開け続ければサスペンションが良くてバイクの方でいなしてくれて、なかなか感動的でした。

スタイルもパリダカレプリカそのものので、実際純正レーサーのKTM660ラリーではなく、この640でレースに出る人も多くて、パリダカ全盛の頃にタミヤ、京商、三共等のラジコンバギー少年だった過去を持つ自分には憧れのバイクでした。

現行でこの640アドベンチャーRにドンピシャに該当する日本で正規に購入可能な車両というのがちょっと見当たらないのですが、アドベンチャーバイク自体は流行りですね。4輪車のSUVが流行ってるのと同じかな。

KTMだと890アドベンチャー、690エンデューロR

モトグッチのV85TT

BMWの各GSシリーズ

ヤマハのtenere700、1200、トレーサー9

ホンダのアフリカツイン、crf250ラリー

スズキのVストローム各シリーズ

カワサキのヴェルシス1000SE

ドカティにはムルティストラーダ

ハーレーまでもアドベンチャーバイクを発売しましたし。

ハスクにも、701エンデューロがありますね。

こんなところでしょうか。

どれも良いバイクであると同時に、どれも640アドベンチャーRとはちょっと~大きく方向性が違っていますね。20年以上が過ぎて時代も変わっているから当然だし、現在乗っているヴェルシスX250の乗り易さから推しても、当時より性能や扱い易さは格段に進歩しているはずで、歓迎すべきなんですが。

そもそもビッグオフ時代にはコアな愛好家はいたものの、ちょっと変わり者的な扱いだった様な気がします。

それがこんなにも隆盛を極めているって、トレンドは分からないものですね。

この関係性も、かつてRVと呼ばれていたクロカン4WDが、ブームとはいえまだまだマニアのものだったのが、現代のSUVとなったら完全に市民権を得たのと似てますね。

バイクに話を戻すと、KTM690アドベンチャーRとかがあればベストかな。とか思った時期もあります。でも流れがもう2気筒の時代らしく、メーカーの製品としてのビッグシングルエンジン搭載アドベンチャーバイクの登場は望めなさそうでした。

昨今、気兼ねなく進入できる凸凹道が少なくなる反面、高速道路を始めとする舗装路が充実してきました。これで自ずと単純な走行距離が延びるので、2気筒の方が振動は低減するし、重い車重による安定感の面で有利です。もしダートに遭遇しても電子制御技術の進化で転倒リスクが減少できるわけで、余程の悪路でない限りビッグシングルにアドバンテージは無いのかな。というのは分かります。分かりますが、ダートの楽しさはシングルに軍配の様な気がするんですよね。埋まっても転んでも行き止まっても車重の軽さで何とかなるし、そもそも構造が単純なだけに各部が壊れにくいと思うんですよね。

海外のアフターパーツで690エンデューロをラリーマシンチックに改造できるキットがあるものの、そこまでの大改造をするガッツはなくて踏み切れないし。

現実的なことを言えば、今手持ちのヴェルシスX250でも、スーパーシェルパでも、アドベンチャーはできるんですよね。十分と言えば十分。

うーん。やっぱり答えは出ない。今日のところは、これくらいにします。

最後までお付き合い頂きありがとうございます。

これからもこの問答は続きますよ。

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